公開 2026-11-03

相続した実家は賃貸と売却どっちが得?元が取れる年数で比べる

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親戚の集まりで「売るなんてもったいない。貸せば毎月家賃が入って、年金代わりになるよ」と言われた。言われてみればそんな気もする。でも築40年の家を、本当に誰かが借りてくれるのか。

貸して得をするかどうかは、気持ちではなく計算で決まります。貸す前にかかるお金を毎年の手取り家賃で割れば、何年で元が取れるかが出ます。この記事では、その計算の手順と、貸したあとに抱えるリスクを説明します。

「年金代わり」になるかは、手取りで計算すると分かる

親戚が言う「家賃が入る」は、家賃そのものの話です。実際に手元に残るのは、そこから費用を引いた額です。

仮の数字で計算してみます。家賃が月8万円の場合です。

項目年額(仮の数字)
家賃 8万円 × 12か月96万円
管理委託料(家賃の5%)−4.8万円
固定資産税・火災保険−15万円
空室(年に1か月分)−8万円
修繕の積み立て−10万円
手取り約58万円

家賃96万円のうち、手元に残るのは6割ほど。ここから、貸す前のリフォーム費を取り戻していきます。仮にリフォームに500万円かかれば、500万円 ÷ 58万円で、元が取れるまで約9年。その間に給湯器や屋根の修理が重なれば、さらに延びます。10年を超えるようなら、売ったほうが安心だと考えてよいでしょう。

自分の家で計算するには、不動産会社に賃料の査定(いくらで貸せるか)と、リフォームの見積もりの見当を出してもらってください。

駅から徒歩15分・築40年なら、建物の状態しだい

貸すのに向いている売るのに向いている
駅や街に近く、借りたい人が多い田舎や郊外で、借り手が少ない
建物が比較的新しく、大きな修繕がいらない古くて、水回りや屋根の修繕が必要
いずれ自分や子どもが住むかもしれない住む予定がない
管理を任せる手間と費用を受け入れられる遠くて、管理に関わりたくない
急な出費があっても困らないまとまったお金が必要、相続人で分けたい

駅から徒歩15分なら、地域によっては借り手は見込めます。問題になりやすいのは築40年のほうです。水回りや給湯器、外壁、屋根がまだ手を入れずに使えるか。ここで、貸す前のお金が大きく変わります。

相談サイトの発言小町には、友人の実家が売れも貸せもせず何年も経ち、貸すには水回りなどで1,000万円ほどかかると言われた、という声がありました。古い家ほど、この「貸す前のお金」が膨らみます。

相続人が何人かいて、お金で分けたいなら、売るほうが話はまとまりやすい。貸すと、家賃の分け方や修繕費の出し方で揉めることがあります。

貸すと、空室・修繕・入居者対応のリスクを抱える

借り手が見つかるまでは家賃ゼロで、固定資産税だけが出ていきます。給湯器が壊れた、雨漏りがした、となれば直すのは大家の役目です。家賃の滞納や、退去のときの原状回復の費用で入居者と揉めることもあります。

見落としやすいのが、貸したら簡単には返ってこないことです。普通の賃貸借契約だと、大家の都合で出ていってもらうのはまず無理です。いずれ売るつもりなら、期間を決めて貸す「定期借家契約」を考えます。

親戚に答える前に、売却の相場も聞いておく

貸すか売るかは、両方の数字を並べてはじめて決められます。賃料の査定と一緒に、売ったらいくらかも聞いておけば、親戚にも数字で答えられます。売却の相談は無料でできます。

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