公開 2026-11-03

相続した家は解体すべき?費用の目安と壊す前に確かめること

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不動産会社に「古い家が建ったままより、更地にしたほうが売りやすいですよ」と言われた。解体の見積もりを取ったら150万円。払えなくはない。でも、壊したあとで売れなかったらどうなるのか。

壊す前に知っておきたいのは、費用より税金の話です。家がなくなると、土地の固定資産税が数倍になることがあります。この記事では、解体費の目安、補助金を申請するタイミング、壊さずに売る方法を順に説明します。

150万円の見積もりは、相場から見て高いのか

木造の家なら、1坪あたり3万〜5万円前後が目安とされています。30坪(約100㎡)の木造2階建てで100万〜150万円前後。150万円という見積もりは、30坪前後の家なら相場の範囲、20坪台なら少し高め、と見当がつきます。まずは固定資産税の通知書や登記で、家の広さ(延床面積)を確かめてください。

金額を押し上げる条件もあります。重機やトラックが入れない狭い道や奥まった土地。家の中に残った家具や遺品(処分費が別にかかる)。ブロック塀、庭木、庭石、物置、井戸。古い建材にアスベスト(石綿)が含まれていれば事前の調査と処理が必要ですし、掘ってみたら古い基礎やごみが地中から出てきた、ということもあります。

見積もりに何が含まれているかを確かめて、もう1〜2社にも現地を見てもらうと、150万円が妥当かどうかがはっきりします。人件費と処分費の値上がりで、解体費は上がり続けています。

壊す前に「更地にしたら税金がいくらになるか」を聞く

家が建っている土地は「住宅用地」として固定資産税が軽くなっています。200㎡までの部分なら、税金の計算のもとになる金額が6分の1です。家を壊して更地にすると、この特例がなくなって、土地の固定資産税が数倍に跳ね上がることがあります。

固定資産税は毎年1月1日の状態で決まります。年末に壊して年明けまで売れなければ、上がった税金をまる1年分払うことになります。更地にしたあと売れるまでに何年かかりそうか、不動産会社に聞いておくと、「壊したあとで売れなかったら」の不安に数字で答えが出ます。上がったあとの税額のおおよそは、市町村の固定資産税の担当窓口で教えてもらえることがあります。

かといって放置していいわけでもありません。管理されずに傷んだ空き家は、自治体から「管理不全空家」や「特定空家」として勧告を受けることがあり、そうなると家が建っていても特例は外れます。いちばん損なのは、放っておいて傷ませることです(実家の空き家を放置するとどうなるか)。

築50年の家なら、解体の補助金が使えるかもしれない

古い空き家の解体費を一部補助している市町村は多くあります。対象は、耐震性がない・老朽化が進んでいるなど、危ない空き家に限られることがほとんど。1981年5月以前の古い耐震基準で建てられた家は、対象に入りやすい部類です。補助額は解体費の3分の1〜2分の1といった割合で、上限が決まっています。

「(市町村名) 空き家 解体 補助金」で検索するか、役所の空き家担当の窓口に聞くと分かります。見積もりの業者と契約する前に、まず電話一本で確かめてください。

3,000万円の特例も、壊す前に条件を確かめる

1981年5月31日以前に建てられた家なら、売却益から最大3,000万円を差し引ける特例(相続空き家の3,000万円特別控除)が関わってきます。この特例は、売る前に解体するか耐震リフォームをすることが条件のひとつ。2024年以降の売却では、買い手が売却の翌年2月15日までに解体や改修をした場合も対象に加わりました。

つまり、自分で壊してから土地を売っても、壊さずに買い手に壊してもらっても、条件を満たせば使える可能性があります。期限や細かい条件が多いので、解体の契約をする前に税務署か税理士に確かめてください。

壊さずにそのまま売るほうが得なこともある

解体に意味があるのは、壊したほうが高く売れるときだけです。不動産会社に「更地にすれば、いくらで、どのくらいの期間で売れそうか」を聞き、壊さない場合と比べてください。

壊さずに売る道もあります。古家付きの土地として売り出して、解体は買い手に任せる(解体費の分は値引きする)。買取業者に、建物も荷物もそのままで買い取ってもらう。古民家として使いたい人や、直して住みたい人がいる地域なら、建物ごと売れることもあります。150万円を先に払わずに済むのが、いちばんの違いです。

田舎で買い手が見つかりにくいなら、田舎の実家の手放し方も読んでみてください。

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